トピックス

ナミビアからの手紙

電気専攻の生徒達と

 当社元社員の井上文彬君が、JICAの青年海外協力隊としてアフリカのナミビアへ旅発ってから半年。彼からメールが来ました。
欲しい工具・材料などがあったら送ってあげたいですね。
その後の岐阜新聞記事

 

2010年3月

りゅうでんの皆様

新春を迎え、バンクーバーオリンピックが日本の寒さを吹き飛ばしているのではないでしょうか。
りゅうでんの皆様はいかがお過ごしですか。私はナミビアへ来て半年以上が過ぎました。
ナミビアでは国営放送でたまに海外情報としてオリンピックの様子を知ることができます。
遅くなりましたがこれまでのナミビアでの生活を簡単に報告させていただきます。
昨年6月にナミビアへ到着して最初の印象は何もないといったものでした。(空港が市街地から離れていたこともあります) そして期待と不安の中、ナミビアの首都ウィントフックで1カ月間の研修が始まりました。
まだ右も左もわからない二日目の晩に路上でナイフを持った強盗に会いお金やカメラなどの入ったバックを持っていかれました。
今では、教訓として思い出になっていますが、あの時は人生で一番落ち込んだような気がします。
研修後、配属先のルンドゥー職業訓練学校での生活が始まりました。
ルンドゥーは町の名前でナミビアの北部にあり、川を挟んで隣がアンゴラになります。
学校には電気科、自動車科、レンガ、配管などの7つのクラスがあり、20歳から30歳ぐらいの生徒が通っています。
私はそこで電気科の1年生のクラスをナミビアの先生と一緒に教えていました。
(年明けから新学期が始まり1年生を一人で受け持つことになりました。同僚の先生は大学へ講師の資格を取りに行きました) 授業の内容は日本の工業高校と同じようなものだと思います。実習も電気工事士2種の様な内容になっています。
どの様に授業をしているかと言うと、英語が足らず生徒から冷たい視線を感じながら授業をやっています。
しかしながら、実習では他の先生より上手くやるので一目置かれていると思います。(皆さんには「お前じゃまだまだ」と言われそうですが)

ナミビアの様子は、ドイツの植民地、南アフリカの一部だった経緯もあり、インフラが整備されています。
停電は雨期に雷で少し止まるくらいと、一回線の送電のため計画停電でナミビアの3分の1が停電になるくらいです。
主要な道路は最高速度が120kmで、綺麗に舗装がされています。
上下水もまた地域によって差はありますが、水道水を飲んでも大丈夫なくらい整っています。
また、一部の地域では全てが地中線で、レンガ造りの家が立ち並び、ヨーロッパにいると勘違いするほど綺麗な街になっています。
食生活も困ることはなく、肉が日本より安く売っています。ただ、野菜が少し高いです。
工具や資材もやや値段が高いです。ナミビアには工業が少なく、ほとんどの工業製品が輸入品だからです。
困ったことに学校の工具は盗まれて全くない状態です。
日常生活では畑を耕し、トマトやニンジンなど10品目を育てていました
。 水はけのよい土と言うより砂の畑に、作った堆肥を混ぜてどうにかトマトとレタスだけ食べることができました
。 今年は収穫祭が出来るくらいに頑張ってみようと思います。
他には、町の電気屋さんの様な事をしています。同僚や生徒から次々に壊れた家電製品が持ちこまれ、 副業として商売を始められるといった状態です。
修理をしていて常々思うのは、日本製品は壊れないし、細かいところまで考えて作られていることです。 (先日同僚に頼まれた電気ポットは買ってから1週間の物でした)
文章が雑で読み辛いと思いますが、ナミビアでの生活を楽しく過ごしていることが伝われば幸いです。
皆様から教えていただいたことが私の活動の基礎となっています。ありがとうございました。
更に私からナミビアの生徒達に伝わるよう頑張っていきます。 健康にはくれぐれもご自愛ください。

井上 文彬
P.S 近くを流れる川でタイガーフィッシュを釣りました!引きも味もいい魚です。是非釣りに来てください。